八丈島で獲れるトビウオは、主にハマトビウオという種類です。世界で一番大きなトビウオで、大きなものでは50㎝以上になります。八丈島では昔からハルトビと呼び、春を告げる魚として親しまれています。その年の初水揚げのニュースはあっという間に島を駆け巡り、春を告げます。トビウオは、敵に追いかけられたり驚いたりしたときに飛ぶと言われています。その距離は、一度に400m位になる場合があります。
八丈島ではトビウオ(ハマトビウオ)を刺身や島ずし、フライ、つみれ、さつま揚げなどにして食べているほか、くさやの原料としています。
近年、漁業協同組合女性部がトビウオをミンチに加工し、都内の学校給食の食材として供給する取組を行っています。
八丈島のトビウオ(ハルトビ)漁は、トビウオが島の近くにやってくる、1月下旬から2月頃にかけてシーズンを迎え、5月上旬頃まで続きます。漁船に7人~8人が乗り込み、夕方港を出て夜間に漁を行います。まず、トビウオの群れを探します。群れを発見したら、トビウオの群れの進行方向をさえぎるように長い網をカーテンのように海に垂らし、網にかかったトビウオを引き揚げます。この漁業は、トビウオ流し刺し網漁業と言います。
トビウオの操業
トビウオの操業
トビウオの水揚げ
トビウオの出荷