ぎょしょく資料館漁師さんの工夫
①【生産者の工夫1】漁獲対象魚種の変化
島しょ部の漁業者は、変化する海の環境への対応や漁の効率化、所得の向上などを図るため、様々な漁業に取組、改良や転換などを図っています。漁業の変遷を獲れる魚の移ろいから見ていきましょう。
東京都 東京都の水産を用いて、東京都が作成
主な漁業の変化
ポイント
大量・低価格魚の生産から少量・高価格魚の生産へ
昭和58年代~平成15年代
採介藻・網漁業
- 全体の2.4割採介藻
テングサ・トサカノリ等(海藻)、トコブシ・サザエ等(貝)
- 全体の2.6割網漁業
トビウオ・ムロアジ・タカベ(魚)
- 全体の2.3割カツオ・マグロ釣
カツオ、マグロ、カジキ等(魚)
- 全体の2.2割底魚一本釣
ハマダイ、メダイ、ムツ等(魚)
平成20年代~平成25年代
採介藻・一本釣漁業
- 全体の1.1割採介藻
テングサ・トサカノリ(海藻)
- 全体の1.8割網漁業
トビウオ・ムロアジ・タカベ等(魚)
- 全体の2.2割カツオ・マグロ釣
カツオ、マグロ、カジキ等(魚)
- 全体の4.5割底魚一本釣
キンメダイ・メダイ・ハマダイ・ムツ(魚)
平成30年代~現在
一本釣漁業・縄漁業
- 全体の0.1割採介藻
テングサ(海藻)
- 全体の0.8割網漁業
トビウオ等(魚)
- 全体の1.5割カツオ・マグロ釣
カツオ、マグロ、カジキ等(魚)
- 全体の6.5割底魚一本釣
キンメダイ・メダイ・ハマダイ・ムツ(魚)
漁法の解説
採介藻漁
潜水漁業とも呼ばれ、海底の貝類や海藻類等を獲る漁業
縦切網漁
漁船から降ろした網でイサキやタカベなどの魚群を囲い、ダイバーが魚を追込みながら網に入った魚群を獲る漁業
刺し網漁
トビウオやイサキなどの魚やイセエビなどの通り道に網を張り、そこを通った魚などを漁獲する漁業
曳縄漁
釣り糸を付けたルアーなどの疑似餌を船で引っ張りカツオやマグロなどを釣る漁業
底魚一本釣漁
針と餌を付けた釣り糸を海中に垂らし、キンメダイやハマダイなどの魚やケンサキイカなどを釣る漁業
延縄漁
長さ10m~1,000mほどの縄に針と餌のついた糸をたくさんつけて、魚を獲る漁業で、マグロを狙ったものは長さ100㎞を超えることも
縦縄漁
縦に長さ500mほどの縄を沈め、針と餌や疑似餌を付けた糸を数本つけて、メカジキやメバチ、ソデイカなどを釣る漁業
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